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生活環境と学習により得られる能力差 6.1 人と生活環境 職業に貴賎はないと言われるが、人々は、それぞれの親から受け継ぐハードなDNA（遺伝子）部分と、アプリケーションソフトとしての外部環境、および職業環境で接する情報の質が違って、大きな差異を生じる。大脳の成長が、それにより異なってくるのは当然である。
いるのかね』上司から毎日朝礼と称した訓話を、聞かされる。バスに乗り込む前に、釣り銭を切らさないように、神経を使う。多くの客の安全を考えて、車内を絶えず見渡す。乗車勤務終了後は、車の点検だ。 「毎日、毎日説教ばかし、聞き飽きたよ。手袋が2枚、これでは洗濯もできない。怪我したらどうするのだ。ぶちチチチィ。話題といったって、決められた路線を走る孤独な運転手。同僚と一緒の時間が少ないから、心からの会話まで、進まない。食うことか、女の話、はたまた愚痴の話、基本的な欲望の話だ。政治の話、社会の成り立ち、世界情勢なんて、ほとんど受け売りの知識しかない。難しい話は勘弁してくれ。残業しないと僕の小遣いはない。さあ、残業・・・。客が捨てていった、Ｇ-カップ乳房ヌードグラビアの話なら、昼休みにいくらでもするから。」
6.3芸能界では、苦労して出世した人は苦労した事を忘れる 最も多い層は、芸能界のニュースを追っかけて、話題にする庶民だ。その話題を持たなければ、仲間内で生活できない。そこで芸能界の状況と、庶民について取り上げてみた。 あるサイトで、『芸能の世界に少しだけいた私、昔の話になりますが、皆さんが勝手に思い込みしている事は有りませんか』 と言う記事が、目に止まった。 ・思い込みＡ：苦労した役者は、苦労人の事がわかる。→ そんな人は、一人もいません
っかける事だけに、楽しみを見出している、質の低い大脳回路を作り上げられたファンに支持されて、お金を儲けた者が勝ちの社会です。お金儲けとその成功者は、知識がそれほどなくても、大衆に受け入れられて、お金を集める事が出来る特殊技能（キャラクター）さえあれば、良いのです。それで十分のお金が貯まります。モーニング娘の国税が、1億円以上という話題が囁かれた。AKBという団体を、芸能界の商品に仕立て上げた仕掛け人達は、思い通りに進んでいく事を楽しみながら、また、AKBに握手を求める庶民をあざ笑いながら、予想の出来ない程の収入を得ている。 カラオケなどを例にとると、明らかです。庶民の多くは、カラオケに納められている曲目の中から、歌いたい曲を選定して楽しんでいます。カラオケ以外に多くの歌が有ることを知りません。公園や空き地で学生時代に歌った世界民謡や反戦歌などは、遠い昔です。日本の伝統的な子守唄も、少ないのです。芸能関係の話題もそうです。メディアから流される芸能人の話題に、関心を示して盛り上がっています。 また、健康を保つために「ジムに行っている」という話しもよく聞きます。ジムが流行るのも、私には理解できません。外で運動できるのに、生かされていると言う立場から、限られた刹那を十分に楽しもうと、なけなしのお金を使わされている。経営者側はお金儲けのために、庶民に報酬系を通してドーパミンが分泌させて、それらを、如何に夢中にさせて行くかを考えます。その結果、貯蓄のない老人層に、貧乏を助長します。 6.4税務署勤務のワヤ君の場合 「この頃、我が部署では来年度改正されそうな税制の噂で持ち切りだ。毎年税法が変わるのでかなわんわ。エッッ、なんだって！ 今回の減税の内容は、新聞のタイトルなどから、我々庶民の減税かと思ったら、改正の対象は、何百万株も所有する高額納税者の配当金の源泉税35％を、20％に引き下げる話じゃないか。生前贈与の話だって、何億も財産を持つ高資産家の話だった。彼らなんか、配当と利息だけで生活できるのに。何で、減税するんだ。課税最低限の引き下げ？ これって、我々庶民にとって、増税じゃない。息子夫婦も大変だ。安月給だから共稼ぎを、余儀なくされているのに。妻の能子には、会社を辞めて子育ての専業主婦をさせよう。」
自分が情けない。節税の知識はあっても、金がない。金さえあれば、節税でオフ会程度の費用は出るのに。そうだ、500円玉貯金しよう。 それでも、6.2の運転手と異なって、多くの知識を得て、自らの生活防衛をしようという意気込みが感じられる。さずがに中学生の成績表がオール4以上の公務員の層を代表している。 6.6総合商社に勤めるワヤ君 エピソードを一つ。開発途上国では、公称レート（例えば1ドル＝100円）とインフレが進み、闇レート（例えば1ドル＝1000円）で売買を行う国が多い。次の日はリングがされていなく、1個100円のリンゴが、インフレで翌日1000円になった時、ドルで支払うと10ドル取られることがある (>_<) (>_<)。 レートの変化には気を付けようね。 社長が訓話をたれた。『我が社、世界食料生産株式会社は日本だけではなく、世界の人々が株を所有している。いわゆる、国際資本による国際企業である。グローバルな発想を持って対処するように。世界の人々のために、安くて品質の良いものを提供しよう。それには、流通が便利、人件費が安い、ポテンシャルがある、製品を喜んでいただける消費地から近い等の条件が必要だ。トヨタは、ブラジル・南アフリカ・ポーランド・・ あらゆる地域に工場を持つ、世界企業だ。日清食品もそうだ。我が社も続くぞ。ライス生産子会社を、立ち上げよう。あらゆる知識と経験を磨いとけ』 国立大でのワヤ君と仲間の有名私大出の山田は触発されて考えた。 本社は、納める税金の少ない開発途上国の、タックスヘィブンを利用したらどうだろう。世界中の船がリベリア船籍になっているから、きっと安いのだろう。 さて、次に生産拠点。日本は、大規模農場経営で競争力をつけようとしても、地形が悪い上に、相変わらず官僚が口を出して、農地法による農地の所有制限をし、日本のために強い農家を育てようとはしない。その上、価格操作により、輸入品との差額を、大きくピンはねしようとしている。日本では、量産化によるコストダウンは望めない。 南アフリカは、海抜1000mの大地。道路に沿って延々と続く、壊れたマッチ箱のようなスラム住宅。多くの仲間は、まだ動物に近い。ヨハネスブルグは、犯罪の町と言われる。所詮、食欲と性欲、そして犬猫並みの所有欲程度。若干の知識を与えれば、イスラムと結びつき、権利だけを主張して暴動に発展するだろう。新興都市；プレトリアが、ゴーストタウンになるのも、時間の問題ではないだろうか。この条件だけで拠点構想は脱落。南米も似たり寄ったり。 北米、オーストラリアは人件費が高い。 生産拠点は、アジアしかないか。タイか中国政府と組んで、ライス生産株式会社を世界の企業にしよう。一大消費地中国、および日本に近い。世界中に、コメを主食とする文化を広めよう。小麦よりも安い米を生産できれば、喜んで買っていただける。山崎パンと競争だ。若干発生する不良品の品質は、販売できる製品とほとんど変わらない。それを、NPO組織を利用して、喜んでいただける人々に提供する。後は実践だ。得意の英語と、学生時代に築いた留学生とのパイプを使って、実行していこう。交渉術も学ばなければ。皆様
投資してね。そして今日も、世界を飛び回っています。 6.7研究所に勤める作業員のワヤ君 作業員、ワヤ君の体験 同じ発想の仲間の集まりでは、局面を打開できない。変わり者の発想は、論理的に結構真実を言っていることがあり、課題の解決につながる事が多い。『情および常識で事を運べば、何時かは破綻する。無から有を生み出してくれ。失敗は皆の成果だ。決して隠さないように。』 会社のこんな言葉に乗せられて、まさかを可能にしようと、アイデアを基に、ウィスカ試作に挑戦した。
2.酸素ボンベを運搬中に倒して、親指を怪我する労災。 3.四塩化チタン蒸気を室内で溢し、塩酸ガスと真っ白なチタン水和物で部屋中が真っ白。ガスで喉はやられるし、窓を開けて時間の経つのを、待つしかなかった。室内の金属類は、全て錆びました。 4ウィスカ作成の面白さから、危険なアスベストを使って、何十本も環状電気炉を作っていた。その板を手で折ったり、水に漬けて柔らかくしたり。(-_-;)(-_-;)(-_-;) 5. 最後に上司に怒られた出来事。
多くの人間は、置かれた状況に対し自ら考えず、仲間と同じならば善、人真似や目先の感覚的漠然とした情緒的判断で、行動をしている。しかし、上司は不肖の部下の僕に、情緒的判断ではなく、その場での状況を客観的に捉え、ロジックによる判断能力が大切だと、教えてくれた。（エスカレータは、片側に乗るな） ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 就職して４０年、生涯学習と言われていても、それぞれが勤める職場環境によって、生きるための知識と考え方、常識が違い、人格形成や生き方が大きく異なってくる。 私は、人生を初め様々な難問に対処する手段を学べた環境に、感謝している ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
生命化学反応の一つに、クレブス回路＊というエネルギーを蓄積する反応があるが、最終的にはfree
energyの低い方向へ流れ、元の状態である死に至る。疲れた、面倒だなどと、絶えず死に向かう様々な誘惑に対し、よりレベルの高い心の状態を維持したいと、もがいているワヤ君。いずれにせよ、昨今の世智辛く厳しい現実のぬかるみに足を取られ、粘りが無くなってきたこの頃です。 6.4弱肉強食と言われる職場環境 インターネット上のあるサイトで、豪華客船で働く開発途上国の働き手の感想を、以下のように書いている人がいた。 『昔、大西洋横断の豪華客船は移動手段だったのでスピードも競ったのですが、現在は移動目的ではなく、舞台に出すショーや映画やカジノを楽しむ海上ラスベガスなのです。ラスベガスが好きな方々向きです。もう一つ、嫌なことはボーイやウェイトレスは開発途上国の人々です。一所県命にサービスしている姿を見ると、自分たちが搾取しているように感じることです。搾取しているのは船会社ですが。階級制度に慣れた欧米人には、それが又気分良いのでしょうが、私は不愉快な気分なのです。困ったものです。』 狩猟民族と言われる西洋の一部には、自ら稼いだお金を自分の楽しみに使う。そして、貧しい人々に仕事を与えているのだから、困苦を言われる筋合いではないという層が多い。またその層が世界を牽引している。これは独占欲の章で述べたように、人類の牽引層が、知識を尊ぶ能力よりも独占欲に支配された層で決定されていることを、顕著に物語っている。元来、人間の弱さは、世界のどの民族も同じです。人間の進化による特性の変化は、地域によってそんなに差が出るものではありません。それよりも、その差が出るのは、次の理由による。つまり、子供達がその地域ごとで育つ間に吸収する社会慣習です。発展途上国の人々が、客を接待する仕事に就くという暗示、風習など、外部環境から得られるものが多いのでしょう。上記、人を支配する発想は、育てられる環境に因ります。貧しい層も、それを当たり前として受け入れます。これは、何処の国でも同じかもしれません。体制側は、庶民の生き方として、与えられた枠内で楽しんでくれれば良いと言う、政策を取っているからと考えています。 私が南アフリカ共和国で見たのは、路上に立って手配師の車を待つ、戦後の早い時期、日本で立ちんぼと呼ばれ、地下足袋一つで立っている無職の若者たち、中国の観光地、黄龍の観光設備を作るために、ふもとから頂上近くまで丸太を背負って休みながら歩く人々、バンコクの路上で飢えそうな子供を連れた乞食の婆さん・・・。皆、生きるための必死さが伝わってきた。 話変わって、日本に就業を求めてくる人も多い。福建省からボートに乗って日本に密入国した話は遠い昔になる。が、今でも技能実習生と名前を変えて日本に渡ってくる。 それも現地の手配師に高額のお金を支払ってまで来るという事で、彼らに自由度が全くなく問題になることもしばしばだ。母国の手配師に借財がある彼らは、日本では過酷な労働条件にも耐え忍んで働いている。そして、その事実は毎日のように報道されている。 例えば、最近であるが、事業主にパスポートを取り上げられたミャンマーの実習生が、一日15時間、休日もなく時給200〜300円で働かされたという報道があった。それに対し、農家側は適正であったと答弁している。そこには日本人側にも、開発途上国の貧しい層の若者を、安くこき使おうという発想が見え隠れしており、国が綺麗ごとを言っても、儲けの絡む現場では絶えることがない。 大都会の下町を歩くと、激安スーパーで、少しでも安い食材を買おうとしている彼らを見ることができる。大須のアーケードを歩くと、安い食材を求めて南米、中近東、東南アジア、東アジア・・・外国人の何と多い事かに否応なく気付かされる。人間は、国とは関係なく良い人もいれば悪い人もいる。それはまた、自然の摂理である
話変わって、日本に就業を求めてくる人も多い。福建省からボートに乗って日本に密入国知る話は遠い昔になる。が、今でも技能実習生と名前を変えて日本に渡ってくる。それも現地の手配師に高額のお金を支払ってまで来るという事で、彼らに自由度が全くなく問題になることもしばしばだ。母国の手配師に借財がある彼らは、日本では過酷な労働条件にも耐え忍んで働いている。そして、その事実は毎日のように報道されている。 例えば、最近であるが、事業主にパスポートを取り上げられたミャンマーの実習生が、一日15時間、休日もなく時給200〜300円で働かされたという報道があった。それに対し、農家側は適正であったと答弁している。そこには日本人側にも、開発途上国の貧しい層の若者を、安くこき使おうという発想が見え隠れしており、国が綺麗ごとを言っても、儲けの絡む現場では絶えることがない。 大都会の下町を歩くと、激安スーパーで、少しでも安い食材を買おうとしている彼らを見ることができる。大須のアーケードを歩くと、安い食材を求めて南米、中近東、東南アジア、東アジア・・・外国人の何と多い事かに否応なく気付かされる。 |
